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日刊春しゃんの労働・社会保障ノート
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合掌

2011/08/02 07:32
先輩が亡くなりました。自殺です。


このノートにもお話されたことを書いてあります。


プライベートの問題もあるので、原因には触れません。


ただ、こうなることは僕の中では予想していました。


だから、必死こいて止めてきたつもりです、死を選ばないようにいろいろがんばってきたつもりです。


でも止めることができませんでした。


分かっているのにとめられなかったことに落ち込んでいます。


労働組合は組合員の生命と健康を守るために、一人ひとりの拠出したお金で運営されています。


その労働組合のプロと自称してきた自分が、身近な先輩を守れなかった。はっきり言って自信喪失です。


長い間の経験がすべて打ち壊されて、立ち上がれない感覚です。


今までのノートを読み返しても、一人の命も守れないで、何を偉そうなことを書いていたのか情けなくなる一方です。


そういうわけで、このノートはしばらく休みます。



身の振り方が決まったら、再開するかどうかも含めて考えて見ようと思っています。


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現役世代では貯蓄率は上昇

2011/08/01 05:43
7月18日付『日経』で「現役世代守りの貯蓄」という記事が掲載されています。

日本の家計貯蓄率は一貫して減少しているわけですが、その大きな要因である高齢者世帯を除現役世代の貯蓄率を調べてみると23.4%になり78年以来の高水準となっているそうです。年齢層ごとにみても世帯主が40代の家計の貯蓄率は3.7ポイントも上昇しているそうです。

なぜ現役世代の貯蓄が増えているのか、金融広報中央委員会の10年のアンケート調査では「老後の生活資金」と答えた家計は全体の6割以上にのぼり10年前から8ポイントもあがったそうです。

こうした状況に記事は「将来不安から貯蓄に走る家計。最近10年間に40歳代の所得は6%減ったが、貯蓄率は上昇傾向にあり、その分だけ消費に回す金額は目減りしている」と危惧感を示しています。

現状の日本の不況は、物が買えない(買わない)状況になっていることが原因です。賃金は減る、将来不安は高まる−−これではモノを買おうとはならないのは明らかでしょう。

原因がここにある以上、現下の不況の処方箋は働く者の処遇改善と不安解消に求めていくことが見えてくると思います。

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増加する職場のいじめ

2011/07/31 09:17
昨日触れた上から目線の関係で考えさせられたのが厚生労働省がいじめ問題の会議で出した資料です。

資料によると「いじめ・嫌がらせ」で都道府県労働局に相談した件数、相談件数に占めるいじめ嫌がらせの割合も右グラフにあるように急増しています。こうした状況に対して、企業の問題意識ですが、「社員の心の健康を害する」が83%でトップですが、2位が「職場風土を悪くする」で80%、「本人のみならず周りの士気が低下する」で70%です。そして「パワハラ対策は経営上重要な課題」だとする企業は8割を超えています。

パワハラが職場風土を悪くしたり、士気を低下させるというのはそうなのですが、考えないといけないのは、そもそも職場風土が悪かったり、士気が低下していることがパワハラの土壌になっているのではないかということです。

もう一度グラフを見てもらうと不況期に一貫して増加をしているわけですが、リーマンショックなどがあり、急激に日本経済が落ち込んだときに相談件数も相談割合も急増していることがわかると思います。ここらあたりにメスをいれていくことがパワハラ問題解決の出発点になるような気がします。画像
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管理職「冬の時代」

2011/07/30 10:29
昨日の熊野さんのレポートの続きです。

このレポートでゼネラリストの変化にも触れているので紹介します。

くゼネラリスト層はこの10年間で大幅に減少しています。「ホワイトカラー企業収益が悪化して、リストラや組織スリム化が進んだため削減された。IT化が進んで事務職の仕事が省力化されたり、従来型の営業がインターネット経由にシフトした」結果、「世の中の管理職ポストは154万人(2010年)分あるがその数はピーク時(1995年)の272万人から半分近くに減っている。かつてのゼネラリストは、その論功は管理職への昇進で還元されていた・その年功序列の仕組みはすでにパイプが細くなっている」と熊野さんは指摘します。

熊野さんのレポートに掲載されている『賃金構造基本構造調査』をグラフ化したものが右図です。画像

数も時給も役職が上になればなるほど、下げ幅が大きくなっています。もう一つ管理職層の変化で指摘されているのが公務部門の管理職の減少です。1995年の14.9万人から2010年には6.2万人と大幅に減少しています。90年には13人に1人の比率で管理職がいた公務員が、2010年に32人に1人の割合になっているのです。まさしく管理職「冬の時代」といっていい事態です。

マネジメントもろくにできない管理職も増えていますし、僕のお客さんでもないので管理職が減ろうが関係ないのですが、管理職への道が狭まると上だけを目指して、下のことを考えず、上から目線で仕事をやる人間が増えるのではないかと危惧してしまいます。
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増える技能職

2011/07/29 08:15
第一生命研究所の熊野英生さんの今回のレポートは「就業者減でも『技能職』が増える理由です。

非常に興味深い指摘されています。最新の「国勢調査」によるとここ数年技能職の労働者が増加しているそうです。熊野さんは「人口減によって就業者数が細っていく中で、非正規や新卒抑制によって、日本の勤労者のスキルが低下していくのではないかと危惧していたが、必ずしもそうではない」と指摘しています。

あわせて「労働力調査」も引用しながらこの10年間の就業者に非正規率は27.2%から34.3%へ7.2ポイントアップ、一方技能職の比率も13.3%から15.8%と2.5ポイント上昇、非正規化とあわせて技能職シフトが起こっているとしています。

ちなみに技能職とは科学研究者や技術者、保険医療従事者、法務従事者、教員など11業種が指定されており、科学研究者、技術者、文芸家・記者・編集者などを除いて増加しており、トータルでは60万人、特に保険医療従事者が42万人増加しています。

なぜ技能職が増加したのか熊野さんの分析を聞きましょう。「少子高齢化と長期不況のなかでなぜ、技能職が増えているのか。その理由について筆者はゼネラリスト(管理職・一般事務職・営業職)の生存能力が低下して、より報酬の高いスペシャリスト志向が強まったと供給サイドの要因があると考えられる。労働の変化について、しばしば非正規化が進んだことが指摘されるが、それは労働市場の一部分を描写した変化に過ぎない。労働市場のもっと広範囲なエリアの構造変化として、代替が利きにくい技能職への就業者が流れ、長期不況色が濃くなるほど就業者がゼネラリスト離れしていったと理解できる。働き手の待遇が著しく悪化するのならば『自分はそうした境遇になりにくいスペシャリストをめざそう」という多くの人の思いを半値している」。要は雇用・賃金が不安定になった、会社は面倒をみない。それならば自分で食っていけるだけの技能を労働者が身につけたということです。

労働者の不安定性が高まっていることが、この報告からもわかりますが、上記の事態は労働組合にとっても大変大きな問題だと思います。力が弱いもの同志が支えあって働きやすい職場をつくるのが労働組合の意義なのですが、結局、組合もあてにならない、だから自分の力で生き残っていくしかないという流れがあるということなのでしょう。

さて、熊野さんはまとめとして「今確かに技能労働は増えていて、見かけ上は良い方向に進んでいるかに見えるが、良質な仕事をめぐる競争は激しくなっている。なぜ厳しいままなのかを考えるとスキルを身につけても容易に労働生産性が高まらないという事情がある。結局人口高齢化の中で、高齢者などが、新しいサービスにもっと多くの支出をするビジネスを育てないと総需要は飛躍しない。そうした意味で、高齢者が先行きの不確実性から節約志向を強めるような政策誘導は、真反対のことをしているように見える」と指摘しています。

働く者の不安定性は受け止めながらも、結局働き続けられる展望を持てる職場をつくっていくこと、それがひいては日本経済の再生にもつながっていく――それが僕の立場から言えば大切なことなのでしょう。



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広島の慰霊碑

2011/07/28 12:24
広島の原水禁大会に若い仲間が何人か参加します。

若いのだからやることはやってもらい、あとは自由行動でいいだろうと思っているものの、遊びほうけるのも考え物だと思い、「じゃらん、るるぶには載っていない広島ガイドブック」なるものをつくってみました。これは広島をブラブラしていても、かならずぶつかるであろう碑や被爆建物に触れてもらうために、その歴史や意味などをまとめたものです。

作成をしていて感じたことは、碑にしても建物にしても、保存するかどうかという攻防が存在していたということです。

例えば、有名な原爆ドームについて「ガイドブック」では次のように記載しました。

―――(原爆ドームには)親を亡くした原爆孤児が住み着くようになり、「汚い」「見苦しい」「あの悲しい過去を思い起こさせるドームをいつまでも残してほしくない」などを理由にドーム撤去の動きが始まっていきます。その後60年代には今にも壊れそうなドームの姿から「このままでは危険だから、取り壊しを」という意見と「今保存しないとなくなってしまう」という意見(が生まれた。


結局原爆ドームは保存され、世界遺産にも登録をされるわけですが、その過程では様々議論があったのです。

このように幸いにも原爆ドームは保存をされるわけですが、多くの建物は当時の痕跡をとどめていません。

例えば、広島赤十字病院・原爆病院は「1989年、病院取り壊し計画が発表されると、原爆ドームを「破壊の象徴」、日赤本館を「生きる営みの象徴」と呼んで親しんできた広島市民から保存を求める運動が取り組まれましたが、取り壊しは実行され、現在は病院前庭の駐車場の片隅に「爆風でねじまがった窓枠」と「無数のガラス片がつき刺さった壁」がモニュメントとして、無残な姿をさらしています」というように保存を求める運動はあったものの、当時の状況をしることができるのは爆風で曲がった窓枠と無数のガラス片が突き刺さった壁だけのようです。

そうした厳しさの中でも今でも残っている建物もあり、そのなかで印象的だったのは旧帝国銀行(現在のアンデルセン)です。

――この建物は1925年、三井銀行広島支店として創建されたルネサンス様式の建物で43年以後は三井銀行と第一銀行の合併によって、帝国銀行広島支店となりました。爆心から360メートルのこの建物内には、被爆当時12〜13人の職員がいましたが、全員が死亡もしくは行方不明となり、被爆当時の状況はわからなくなっています。被爆後は修復されて50年〜62年まで銀行として使用されていましたが、銀行の移転後67年にタカギベーカーリーが買収しました。この建物を建て替えるか議論があったそうですが、経営者夫婦がヨーロッパを旅行した際、伝統的な外郭の建物の内部を近代的に使用していることにヒントを得て、旧い建物を残すことを決心して被爆建造物として保存されることnなりました。94年には外装補修が行われましたが、これは広島市が93年に設けた民間建物の内部補修、被爆痕跡の保存などの助成金制度によるものでした

このように被爆建造物の保存は、思い入れだけでは進まないことも現実です。財政的な援助はもちろん、それを支える考え方が必要なことを実感させられる事象だと思います。
記事へなるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0


交代制勤務の問題点

2011/07/27 07:40
働くものの2割が出勤時間が一定ではない交代勤務で、深夜勤務をする人も増えているそうです。その状況が働くものにどういう影響を与えているのかが『日経』に紹介されていました。

こうした勤務をしている人はがんや心臓病、糖尿病など病気にかかるリスクが高くなると言われています。表は山口大学の明石真教授が作成した時差ぼけチエックリストですが、仕事が不規則になればなるほど、発病の危険性が高くなることが分かると思います。画像

例えば、日勤2日、夜勤2日、休み2日という短い間隔で働く人は慢性的な時差ぼけに陥る危険性があり、こうした労働は東京、パリ、シカゴの昼間に2日づつ働いているのと一緒だと指摘しています。そこで、日勤5日、休日1日、夕勤5日、休日1日、夜勤5日、休日3日という長い間隔にすると疲労度は40%減ったという統計調査があるようです。

そもそも人間は体内時計を持っていて、朝起きて日光を浴びると24時間にリセットされ、15時間後に睡眠を促すメラトニンという物質が分泌され、体温が下がり、眠りに入るそうです。こうした人類の長い歴史に反する働き方がそもそも問題なのですが、不規則勤務をやらせたとしても、疲労を軽減する仕組みをつくっていくことが必要なのでしょう。

何よりも疲労度が高まれば、それだけ仕事のミスが高まる危険性が高まります。このことは企業にとっても良いことではないことは明らかでしょう。
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職場の禁煙

2011/07/26 07:09
愛煙家が日陰者になって久しいですが、煙草を吸わない人に迷惑をかけてはいけないのは当然です。

昨年12月、労働政策審議会から「今後の職場における労働安全衛生政策について」という建議がだされました。

そこでは「たばこの規制に関する世界保健機関枠組み条約」の発効等の国際的な動向や受動喫煙の有害性に関する知識の普及、受動喫煙防止に関する労働者の意識の高まり等を踏まえ、労働者の健康障害防止という観点から、一般の事務所、工場などについては全面禁煙や空間分煙とすることを事業者の義務とすることが適当である」としています。

また「飲食店、ホテル、旅館など顧客が喫煙できることをサービスに含めて提供している場所についても可能な限り受動喫煙を機会を低減させる」ようにと提起しています。

建議では触れられていませんが、大きな流れとして、職場での喫煙の問題が「快適職場の形成」から「労働者の健康障害防止」に軸足を置き始めているなかでは、当然と言えば当然かもしれません。

ただ、気になったのは粉塵の測定や喫煙室設置の相談や財政支援などの措置を確実に行なうことで「受動喫煙防止対策に対する国民のコンセサンスに努め、できるだけ早期に新成長戦略の目標を達成できるように取り組みを進めていくこととする」と言われていることです。

ちなみに新成長戦略では「2020年までに受動喫煙のない職場の実現」をうたっているようなのですが、喫煙と経済成長がどうつながるんだと思ってしまいました。とある会社では禁煙対策を理由に勤務時間中の喫煙を禁止したところもあるようです。勤務時間中も一服しないで、働けということですから、経営者の立場に立てば「成長」につながりますよね。

でも喫煙所は職場の愚痴や上司の陰口を出して、少しでもすっきりして仕事に向かう場でもあるんですよね。そういう場がなくなると、メンタルとか身体の不調もでるのではないかと感じてもいるんです。働くものの会社の損失にもつながり「労働者の健康障害防止」に逆行することにもなりかねません。

職場の禁煙対策が「やぶへび」にならないように注意を向けていくことが必要だと思います。

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年金の繰り下げ

2011/07/25 06:50
年金の額がどのくらいになるのか、もらえる年金で老後を過ごしていけるのかなどの不安を持っている人は多いと思います。

僕なんぞは今の会社はトットと辞めて、自分の持っている技術(資格)で細々と食っていこうと思っているので、年金を70歳まで繰り下げようと思っています。

この年金の繰り下げは僕のような自由人で、とりあえず細々と食べていこうと考えている人間には勝手がいい制度で、利用する価値があると思います。

それは繰り下げによって年金額が増えることです。繰り下げると月0.7%づつ年金額が増えることになっていて、70歳まで年金の支給を我慢すると42%(0.07×12ヶ月×5年)も年金額が増加します。

また、繰り下げをしていても、やむを得ない理由で途中で年金が欲しくなったときは申請をすればまとめて年金をもらうこともできます。

デメリットで言われているのは加給年金や振替加算(注)が行なわれなくなることですが、これも配偶者がいる人にはデメリットにはなりますが、一人で自由に生きていこうと思っている人間にはデメリットではありません。


注:加給年金 ――夫婦単位で考えてみたとき、サラリーマンで一定の条件を満たす人は、定額部分(または老齢厚生年金)の受給開始と同時に加給年金が上乗せされる制度。一定の条件とは@夫の厚生年金加入期間が20年(40歳以降15年)以上あること 、A妻が65歳未満で年収が850万円未満であることです。

  振替加算――夫(妻)が受けている老齢厚生年金や障害厚生年金に加算されている加給年金額の対象者になっている妻(夫)が65歳になると、それまで夫(妻)に支給されていた加給年金額が打ち切られ、このとき妻(夫)が老齢基礎年金を受けられる場合には、一定の基準により妻(夫)自身の老齢基礎年金の額に加算がされるもの。対象者は振替加算の対象となる妻(夫)は、通常、その妻(夫)が老齢基礎年金を受給する資格を得たとき(満65歳到達時)において、その夫(妻)が受けている年金の加給年金額の対象となっていた方です。(ただし、振替加算の対象となる妻(夫)は、大正15年4月2日から昭和41年4月1日までの間に生まれた者に限ります。





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働くものにとっての節電とは

2011/07/24 10:52
先日紹介した『まなぶ』のなかには「論壇」というコーナーがあり、それぞれの思いや意見を出してもらい、それをもとに、専門家の解説をもらうコーナーです。今回は「節電」がテーマです。解説をしてくれる甲府市議会議員の山田厚さんの話は現状の「節電」の問題や私たちがやれることを提起してくれて大変参考になるので紹介します。

まず今回の節電の問題点について。
・照明の節電・・・トイレ、階段の照明の消灯は照度のJIS基準どころか労働安全衛生法令の最低規則も無視している。また(社)照明学会の話では間引きは節電の効果がないばかりか逆に電力消費を強めることもあり、照明器具を痛めることが多いと指摘している。

・エアコンの節電・・・労働安全衛生法・事務所衛生基準規則」「ビル管理法(延べ床免責3000uの大型ビル)」では室温を「17度以上28度以下になるようにつとめる」こととしている。設定温度が28度でも実際の室温は28度以下にはならない。ましてや設定温度を『29度以上』とすれば明らかに法令違反です。

・その他の電化製品の節電・・・テレビ、電気ポット、コーヒーメーカー、冷蔵庫、自動販売機の職場での使用の禁止が大企業が率先して始まっている。30度を超えるような室内で働かせながら、ちょっとした小休止や冷たい飲料の補給ができない。法令上の事業者責任である「快適職場形成」や「給水」「熱中症予防」も無視される。

労働条件の変更による節電・・・夏時間の導入、変形労働、拘束時間の延長、残業手当のカット。

こうした現状はありながら、労働組合はなかなか手がでないのが現状なのでしょうが、それでも山田さんは、働く者の立場に立った「節電」もあるとして、

@消費電力を落とすための施設、機器の新規改善、照度など落とさないで済む新機器への交換、エアコンのガス化など。

A急速時間を増やしてVDT作業などの小休止を活用して、その間は機械・機器を切る。

B夏休みの日数や年休日数の増加による対応。

C一斉休憩の厳守。原則として休憩中はすべて作業機器、機械を止める。

D要員を増やし、所定労働時間を厳守して、残業を止める。などを提起しています。

今進められている節電が誰のための節電なのか、同時に働く者の立場にたった節電をそれぞれの場で考えていくことが必要だということを考えさせられる提起です。
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8月6日って何の日?

2011/07/23 09:19
先日原水禁大会に参加する組合員のお子さんを引率して、事前学習会に行く機会がありました。

会場まで連れて行ったら、帰るつもりだったのですが、司会をした方の話に聞き入ってしまい、最後までいてしまいました。

さて、司会の方が「8月6日は何の日ですか」という質問に「広島に原爆が落とされた日」と応えたのは20人近くの小中学校生がいて、ほんの数人でした。

授業日数の関係でそこまで教えることが時間がないというのが、今の教育現場の状況のようです。

これは良いことではありませんし、労働組合なんぞもがんばってきた原爆反対の運動の継承に危機感を感じました。

幸い、今年は広島にも長崎にも行く機会に恵まれました。こういう機会ですから、追体験を意識した学習をして、若い人たちにも伝えていければと感じています。
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『まなぶ』7月号の特集は「もう原発に頼らない」

2011/07/22 00:26
僕も多少編集に関わらせてもらっている『まなぶ』7月号の特集は「もう原発に頼らない」です。様々な立場から反反原発労働に携わっている人たちの思いが紹介されていますが、そのなかで考えさせられたのは原水禁静岡県民会議代表委員の桜井規順さんの報告です。画像

浜岡原発の御前崎市の財政・経済構造は次のようなものです。

「中電などによると浜岡原発には、この4月1日現在中電社員が800人と地元の人を中心に協力会社の社員2000人、定期検査時には1万人が雇用されています」

「市の財政は本年度一般会計当初予算約167億円のうち、原発関連の税収と交付金は約71億円と全体の42%強となっています。国・県からの『電源立地地域対策交付金』、核燃料税からの『周辺地域振興対策交付金』、新たな6号機のため新設計画のための『初期政策交付金』、4号機プルサーマル計画に伴う『核燃料リサイクル交付金』などがあります。そのことと、原発で事故が起きたときの危険性が同じ秤にのるのでしょうか。『働く場がないこと』はもっと根本的な政治のあり方の問題ですし、自治体の財政難にも同じことが言えると思います」


浜岡も原発に依存したまちづくりが行われていたということですね。ところでこうした自治体を原発推進するための財政的な枠組みが電源3法といわれています。

電源3法は@電源開発促進税法A特別会計に関する法律B発電用施設周辺地域整備法の3つの法律です。

電源開発促進税は原発立地自治体に交付金として支出をするものですが、2003年10月までは公共施設の整備に使途が限定されていたために、今ではつくったはいいものの、その維持管理が大きな財政負担になっているのが現状です。

また、運転開始に先立つ調査の段階から交付が開始され、工事着工時に大幅に膨れ上がる電源立地地域対策交付金によって、交付金はもちろん、巨額の固定資産税が自治体に入ってきます。しかし、交付金は原発運転開始時から急減、また固定資産税も運転年数の経過とともに資産価格が急減するので歳入が減ります。これを補うために、また原発を進める悪循環も生まれているのが現状のようです。

こうした現状にありながら、桜井さんの話によると、朝日新聞の世論調査では「運転停止」を評価している人が7割以上いること、また「運転を再開せずこのまま廃炉にする」ことに半数の人が賛成しているそうです。こうした世論に政治がどう答えていくのか、民主主義のあり方が問われている気がします。

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破綻する(?)節電キャンペーン

2011/07/21 08:03
このノートでも何度か紹介していますが、『東京新聞』は原発問題について本当にがんばっています。

7月15日の「こちら特報部」では「節電キャンペーンを検証」という記事が掲載されています。記事の要旨はこんな感じです。

「日本全国で『節電キャンペーンが』が展開されている。東京電力、東北電力の管内では企業も家庭も『15%節電』に大わらわ。ついには室温が30度に設定する自治体も登場した。さながら有無を言わさぬ『節電ファッショ』の様相だ」

「埼玉県越谷市は1日から市役所の冷房温度を30度に設定した。同市は2001年度から本格的に節電に取り組み、市庁舎の室温を28度に設定。電力需要が増える午後1時から3時までは冷房設備を切っている。30度に設定しても天井が低い場所や西日があたる職場は30度を超える。同市では体調を崩した来庁者用に庁舎内の医務室に個別のエアコンを設置した」

「栃木県東部の那須烏山市も南那須庁舎の冷房を30度に設定した。政府の『節電実行基本方針』は『原則28度』。それを上回る設定にしたのは『精神論というか、これだけ電力不足が叫ばれている中、市民と痛みを共有し、できるだけのことをするため』(総務課)だという」

「東京消防庁によると6月1日から7月13日までに、同庁管内で熱中症で救急搬送された人は753人。昨年同期の101人と比べて7倍以上だ」


おいおい、事務所安全規則では『28度設定』ではなかったかい。これでは法令を遵守しないといけない自治体が率先して、法令を違反していることにならないのかい?と率直に思ってしまうのですが、そのことは置いといて、記事を続けてみていきましょう。

「東京電力の『でんき予報』によれば14日の予想最大需要は4550万キロワット。最大供給力5270万キロワットに対する使用率は86%。実際の使用量はほぼ予想通りの4554万キロワットだった。関東では最高気温が35度以上になる猛暑日になるところが多かったが電力は十分に足りたわけだ」

「電力使用制限令を発動した1日から9日に15%削減の目標を達成できたのは1日(15.2%減)と7日(22.0%減)の2日間のみ。『東京電力に評価を聞いたところ、自動車業界の土日操業の影響が一部含まれているのではないか』と回答した。要するに現段階では自動車業界以外の節電対策の効果は判断できないことになる。こうなると制限令までもちだす必要があったのか、15%という数字に妥当性があるのか疑問がわく」

「そもそも電力各社はすでに、今夏のピーク時の需要を上回る、ほぼ同等の供給力を備えている。火力発電の再稼動、夜間に水をくみ上げて、昼間に発電する揚水発電の活用、埋蔵電力とも言われる民間の自家発電余剰分の購入などで帳尻をあわせてきた。『定期検査を終えた原発を再稼動させなければ、電力が不足する』などと騒いだのがうそのようだ」

「東電の場合、広野火力発電が今月中旬に復旧するにもかかわらず、夏の受給見通しに盛り込まれていなかった。広野火力は1、2、5号機が運転中、4号機も14日に復旧した。この結果、8月の供給力は5070万キロワットから5620万キロワットへと一気に上積み。東京電力は東北電力に最大140万キロワットを支援するほか、西日本の電力各社への融通まで検討するようになった」


そして次の経済産業省関係者の声を引用して、原発がなければ電力が賄えないということが虚構だったことを指摘しています。そういう意味ではこの夏のすごし方が、日本のエネルギー政策の分岐点になるかもしれません

「7月までがんばってみたが、原発の再稼動はだめだった。今後はますます他の方法で電力を確保する方向に行かざるを得ない。」
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健康保険の脱退者の推移から

2011/07/20 08:20
けんぽ協会の被保険者の脱退の推移を年齢別にまとめてみました。画像

全体で見ると、16年と17年に脱退者が大きく増加し、次に19年から20年にかけて増加しています。

19年から20年からの脱退は別表の、増加率を見ると団塊の世代の退職が大きな要因だったと想像できます。

問題は17年以降、20〜29歳、30〜39歳の世代で大きく脱増加率が急増していることです。

派遣切りが急激に進んだのは20年〜21年ですから、それ以前に、すでに若年層、中堅層の脱退者が増加していたということに注意を向ける必要があると思います。画像

仕事ができないバブル入社世代の選別など考えられる要因は、いろいろあるかもしれませんが、よくわかりません。ただリーマンショック以前に若年、中堅層の健康保険からの脱退(離職)が進んでいたことは、意外でした。この原因については今後追っていければと思っています。

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原発労働そのG

2011/07/19 07:29
『季刊労働法』の小畑准教授の論文の中で紹介されていた花見忠さんの文書から


「作業員の方々の雇用形態に関連する現行法と国の政策にかかわる問題が潜んでいる・・・現行政策のもとでは請負、派遣なので労働者が実際に作業に従事する大企業の現場では、受け入れ企業がこれらの非正規労働者に対し、直接指揮命令を行なうことが厳しく規制され禁止されている。もしこの規制に反し、受け入れ企業の管理者が直接指揮命令を行なうと、受け入れ企業はしばしば使用者としての責任を負わされる。

この意味で、今回のような事態の場合、受け入れ企業である東電の現場指示を抑制する法規の存在が、この事故の一因であり、現行法と厚労省の政策が現時点での高度の技術を駆使した先端企業における危機管理の障害要因となっていることは否定できない」



偽装請負なる非常に劣悪な状況を課す働き方は問題であるにしても、この非常事態に東電と下請け企業、下請けと孫請けがどれだけの意思統一がとれているのかはよく分かりませんし、意思統一がとれていない状況があるとなると、現行法規で良いのかという提起です。

それはそれで受け止めるとしても、安全衛生法では元請企業に連絡調整などの義務もあるわけです。非常事態とは言え、その空洞化こそが問題なのですから、何らかの規制が求められているのではないでしょうか。
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原発と地方財政A〜まちづくりの視点が重要

2011/07/18 07:36
7月8日の『東京新聞』で以前書いた原発と地方財政の問題について示唆に富む記事が紹介されています。

記事では玄海町が全国の自治体の中で先駆けて再稼動に同意した背景について次のように触れられています。

「財政収入の多くを原発マネーに頼っているのはどの立地自治体も同じだが、玄海町には特に依存度が高い。2010年度一般会計当初予算50億円のうち、歳入の69.7%を原発関連の交付金を占める」

「経済も原発なしには成り立たない。玄海原発で働く人は町人口の1割に当たる660人。唐津上場商工会の古賀会長は『玄海町の会員企業の7〜8割が原発絡みの仕事をしている。原発が止まれば、地域経済の経済や雇用に波及する』と危機感を募らせる」


このように原発に生活の首根っこを押さえられているのです。こうしたことを背景に再稼動容認する動きが進んだわけですが、いくつかの批判も紹介されています。

福島大学の清水修二副学長(財政学)は「原発問題を雇用や財政といったレベルで扱ってはならないという認識が大前提だ。原発による福島県への経済効果は建設費や税金、交付金などで約3兆円。事故の被害額は長期にわたる被害を含めると少なくとも数兆円。もう一桁多い金額になるかもしれない」とした上で「原発の脱却を大事業所の撤退」と同様に考え、常磐炭鉱が閉鎖された後に「フラガール」に代表される事業転換を行ったいわき市のように自治体が頭を使った施策を行うべきだ」提起しています。

またNPO法人「環境エネルギー政策研究所」の飯田哲也所長は「原発関連施設が林立する青森県は財政再建団体寸前の状況だ。福島第一原発のある双葉町は原発マネーでハコモノを作り続けた結果、維持費で財政が悪化した。新しい炉が建たないと町長給料まで支払えないところまで追い込まれた。全国を見回せば小さくてもがんばっている自治体がいくらでもある。基本的にはそれぞれの地方で頭の中で汗を書いていかなければならない問題だ」と話しているそうです。

原発と地方財政の問題は地方自治のあり方が問われているということですね。国任せではなく、自分たちが生き、暮らし、働くまちをどうしていくのか、考える契機にしていきたいものです。

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縮む福利厚生

2011/07/17 10:44
7月4日付け『日経』で企業が従業員に提供する福利厚生が縮んでいることが紹介されています。

例えば、社宅は98年の173万戸から08年には140万戸と2割減少。社宅だけではなく、家族に応じた各種手当も減る傾向も紹介されています。例えば、家族手当や扶養手当を支払った企業は09年時点で全体の65.9%と10年前に比べると11.4%も低下しているそうです。そして各種手当の1人あたりの給付額も1万7835円と10年前に比べて、約5%878円減少しているそうです。

法定外福利厚生費のピークは96年で一人当たり3万円でしたが、09年には26000円に減少。一方社会保険料など法定福利費を96年と09年で比較すると61000円から71000円へ10000円も増加しています。

こうした福利厚生費の減少の背景で指摘されているのは企業の売上高の減少です。日本企業の売上高は96年の1448円から09年には1368兆円と80兆円も減少し、従業員の福利厚生にかけるお金が負担になっているということです。

実感としても、ここ数年の福利厚生の低下を感じますが、ここまで急減しているとは感じました。もちろんライフスタイルの変化で扶養手当などのあり方は考えるべきだと個人的には思っているのですが、その前提はきちんと生活できる賃金をもらうことです。

しかし、現状は賃金は下がる、手当もなくなるなどなどモチベーションが下がることばかりです。

う〜ん、まったく暗いことばかりです。



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退職金も業績主義

2011/07/16 08:33
先日昨年、退職した先輩と飲む機械がありました。話題になったのは退職金について、予想していたものよりも低かったことでした。

この大きな原因はポイント制度が導入されたことでした。ポイント制度とは1ポイントの単価を決めて、役職に応じて乗数を掛けた金額を基本額に加算するものです。

例えば、1ポイントを1000円として、退職前の5年間(60ヶ月)に部長であれば80ポイント、課長であれば60ポイント、係長であれば40ポイント、ヒラであれば20ポイントを加算したとすると

部長であれば1000円×60ヶ月×80ポイント=480万円
課長であれば1000円×60ヶ月×60ポイント=360万円
係長であれば1000円×60ヶ月×40ポイント=240万円
ヒラであれば1000円×60ヶ月×20ポイント=120万円

となるわけです。

部長級とヒラでは360万円あまりの差がついてしまうのです。当然、この過程で基本給部分は削られるわけですから、冒頭の予想していたよりも低い退職金という感覚が生まれるのも当然かもしれません。

要は「偉くならないと退職金も上がらない」ということなのです。

日本の退職金支払い形態をまとめたのが次のグラフです。今や退職金制度のある企業の3分の2が、ポイント制を導入しているのです。画像

「現役のときにがんばった人には、それなりの報いを!」という理屈は分からないわけではないのですが、上だけ目指していれば、それなりの無理をするでしょうし、その無理が遠因となって企業の不祥事も生まれているのが、現在の状況のような気もします。

これだけポイント制が広がっている以上、それを変える力はないにしても、業績主義が生み出す弊害を除去するために、経営における労働組合のチエック機能がますます問われているような気がしてなりません

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厚生年金保険料の納付率

2011/07/15 07:00
昨日違法スレスレの派遣労働の問題で社会保険料の問題について触れました。そんなこともあって厚生年金保険料の納付率を調べてみました


画像グラフは厚生年金保険料の7月から12月の納付率を年毎にグラフ化したものですが、高いところの山が年を追うごとに下がってきていることが分かると思います。裏を返すと厚生年金保険料の支払いが厳しくなっていることが推測できます。

もうひとつの特徴は納付率の波が不安定になっているということです。例えば、17年は8月〜11月までコンスタントに納付率が上がり続けており、非常に安定的な動きになっています。ところが、その後は動きが不安定になり、22年にいたっては納付率の良い月、悪い月が交互にやってくる、つまり支払いが不安定になっています。ここにも保険料支払いの厳しさを垣間見ることができます。

「だから税方式にして、企業負担を減らしてくれ」というのが経営側の要求なのですが、これは社会保険の「支えあい」という考え方からすれば、わがままはなはだしい話だと思います。問題は社会保険料の支払いさえ、困難になっていることに見られるような利益がでなくなっている状況です。そういう状況を生み出している激烈な競争状態、それをつくりだしている社会の構造に芽を向けていくことが必要だと思っています。

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違法スレスレの派遣労働

2011/07/14 08:19
7月8日の『東京新聞』に派遣会社が利益を生み出すために、様々な悪質な手法が行われていることが紹介されています。

紹介されている悪質な手法とは

@「労働者を解雇する場合は、30日前までの通告か解雇予告手当支給を義務付けているが、2ヶ月以内の短期労働は労働者は対象外」という規定を使って、派遣スタッフの登録期間を2ヶ月にする。

A「会社と労働者が折半する社会保険加入用件は正社員の4分の3以上の労働時間が対象」という条件を切り抜けるために、派遣先企業から3人の派遣を求められた場合に5人以上のスタッフで仕事をさせ、1人あたりの労働時間を30時間未満にする「労働時間の切り分け」。

B社会保険は月末に在籍していることが保険料支払い用件になるために、月末より1〜2日早く脱退届けをだして、保険料支払いを逃れる


こうしたことについて、派遣ユニオンの関根書記長も「おかしなやり方だが、違法性を問うのは難しい」と話しています。

確かに上記の事例は適法なんですが、問題があるのも事実です。ただ、社会保険料を例にとれば、競争が厳しくなる中で、社会保険料の負担は企業にとっても小さくないのも現実なのでしょう。

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